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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

バルサンティ:リコーダーソナタ〈全6曲〉

本村睦幸(リコーダー) 櫻田 亨(リュート)  平尾雅子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
上尾直毅(チェンバロ/オルガン)  野神俊哉(オルガン手ふいご操作)

WAONCD-080 / 62min Stereo / CD 2007年8月20日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956084
解説:本村睦幸(日本語、英語)
音楽現代誌〈推薦〉 

バルサンティは1690年にイタリアのルッカに生まれ1714年にロンドンにわたり活躍した管楽器奏者・作曲家です。リコーダーに関心を持つ者にとって忘れることができないのは、18世紀初頭のロンドンがリコーダーの黄金時代を迎えていたということでしょう。そのような頃、1724年にバルサンティが最初の曲集として出版したのが6つのリコーダーソナタ集です。ロンドンで出版された多くのリコーダー作品の中にあって、このバルサンティのソナタ集は、リコーダー音楽の喜びを感じさせる叙情性と技巧性の双方に満ちあふれており、リコーダーソナタの最高傑作に挙げられます。


[収録曲目]

  • Sonata I in D minor (recorder, viola da gamba, lute, organ)
    1. I. Adagio
    2. II. (Allegro)
    3. III. Grave
    4. IV. Allegro assai
  • Sonata II in C major (recorder, harpsichord)
    1. I. Adagio
    2. II. Allegro
    3. III. Largo
    4. IV. Presto
  • Sonata III in G minor (recorder, viola da gamba, lute, harpsichord)
    1. I. Adagio
    2. II. Allegro
    3. III.Largo
    4. IV. Gavotta
    5. V. Minuet
  • Sonata IV in C minor (recorder, viola da gamba, lute, organ)
    1. I. Adagio
    2. II. Con spirito
    3. III. Siciliana Largo
    4. IV. Gavotta allegro
  • Sonata V in F major (recorder, lute, harpsichord)
    1. I. Adagio
    2. II. (Allegro)
    3. III. Siciliana Largo
    4. IV. Minuet
  • Sonata VI in B-flat major (recorder, viola da gamba, lute, harpsichord)
    1. I. Adagio
    2. II. Non tanto Allegro
    3. III. Sostenute
    4. IV. Allegro

[演奏者プロフィール]

本村睦幸 ( もとむら むつゆき ) は、アムステルダム・スウェーリンク音楽院でワルター・ファン・ハウエに現代音楽と古楽の双方を学び、卒業後はさらにジャネット・ファン・ウィンガーデンに師事した。長くにわたってヨーロッパで活躍した後に帰国した名手である。まさに天上から聴こえてくるような透明感あふれる音色と言葉を語るような微妙なニュアンスを表現できるというリコーダーの特質を存分に生かした演奏により、大曲のみならず何気ない小品に至るまで、それぞれの作品の魅力を引き出す手腕は特筆に値する。現在は、上尾直毅、櫻田亨ともに結成した「ルストホッファース」の活動のほか、リコーダーのレパートリーを網羅的に取り上げるリサイタルシリーズが注目を集めている。 上尾直毅 ( うえお なおき ) は、チェンバロをグスタフ・レオンハルトとアンネッケ・アウテンボッシュに、フォルテピアノをスタンレー・ホーホラントに師事した鍵盤楽器奏者であるが、その活動は、バロック時代の宮廷バグパイプ「ミュゼット」の演奏など多岐にわたる。独自の感性と音楽史的観点とを融合させたスタイルは、通奏低音奏者としても高く評価されている。 佐藤豊彦に師事した櫻田 亨 ( さくらだ とおる ) は、各種の撥弦楽器に堪能であり、すべての弦にガット弦を用いて歴史的な楽器の表現力を引き出す演奏スタイルは、日本ではまだ数少なく、非常に興味深いものである。通奏低音奏者としても、共演者の意図を十分に汲み取って盛り立てる柔軟な音楽性が多くの演奏家からの信頼を集めている。 ジョルディ・サヴァルとヴィーラント・クイケンに師事した平尾雅子 ( さひらお まさこ ) は、今や日本を代表するヴィオラ・ダ・ガンバ奏者であり、サヴァルの「エスペリオンXXI」にも参加するなど国際的に活躍している。豊かな表現力のみならず、ユニークな企画力によっても注目される存在である。その平尾にとって、本村睦幸もまた日常的にアンサンブルをともにする仲間である。


[使用楽器]

リコーダーf'管ブレッサンモデル:斉藤文誉(アムステルダム 1991年)
チェンバロイタリアンモデル:野神俊哉(山梨 2006年)
オルガン(手ふいご仕様)ポジティフオルガン:野神俊哉(山梨 1994年) 手ふいご操作:野神俊哉
リュート10コースリュート:セバスチャン・ヌニェス(ユトレヒト 1996年)
ヴィオラ・ダ・ガンバ6弦ヴィオラ・ダ・ガンバ:ヨアヒム・ティールケ(ハンブルク 1695年頃)


[Recording Data]

録音日時・場所
2007年3月13日~15日 神奈川県立相模湖交流センター
[ 2.8224MHz DSD Recording & 96kHz 24bit Editing ]
使用マイク(ステレオペア)
Earthworks QTC-1mp
セッティング
Pair microphones A-B stereo
プリアンプ
Grace Design model 201
レコーダー
TASCAM DV-RA1000
マスタークロック
Rosendahl nanosyncs
DSD to PCM converter
DCS 974
  • Excutive Producer, Recording & Editing : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Assistant Director : Tomoko Teramura 寺村朋子
  • Keyboard Technician : Toshiya Nogami 野神俊哉
  • Cover design & Art works : Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉

[録音のこだわり]

リコーダーソナタの録音というと、1970年代にブリュッヘンたちがヘンデルやオトテール等の作品の名録音を残したSEONというレーベルを思い出します(SEONとWAONの語幹が似ているのはただの偶然です)。SEONレーベルは2本のマイクで(時にそれをベースにわずかなスポットマイクを加え)演奏の情熱をとても熱く伝える素晴らしい録音を残しています。このバルサンティのリコーダーソナタのセッションは、その世紀の名録音にどれだけ肉薄できるかを録音屋として一つの課題としました。
今回の編成は楽器毎に、音色感だけでなく音量にも大きな差があり、なかなかマイク2本でとらえるのが難しい取り合わせです。いくつかの楽器にスポットマイクを用意するほうが簡単でしょう。でもどうしても2本でないと出ない音場感がありますから、SEONレーベルのようにマイク2本だけで録ることにしました。そのためにセッションの初日最初に音決めのために何と4時間を越える時間を費やしました。楽器毎の発音方向の違いと、それぞれの楽器の音量の違いのバランスをとろうとするとどうしても各楽器を平面に並べたのではベストのポジションが出ないので、チェンバロ以外の楽器を楽器ごとに高さの違う平台に載せました。マイクはこう言った難しい状況の中で無理が利くEarthworksのQTC-1ステレオマッチングペアを使用しました。結果はというと、聴いていただいての通りです。悪くないんじゃないかな?(自分で言う) SEONの頃のアナログテープに比べると今のデジタル録音はリニアリティが高くコンプレッション感が低いですから、心持ち大きめの音量で聴いていただいたほうが良いのかもしれません。もちろんお好きな音量で聴いていただいてなんら差し支えはありませんよ。