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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

うつろな瞳 Eyes Look No More

ラファエラ・ダンクザークミュラー(リコーダー)
西谷尚己(ヴィオラ・ダ・ガンバ) 大塚直哉(チェンバロ/ヴァージナル)

WAONCD-090 / 63min Stereo / CD 2008年7月18日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956091
解説:ラファエラ・ダンクザークミュラー/大塚直哉(日本語、英語)
レコード芸術誌〈準推薦・優秀録音〉 音楽現代誌〈推薦〉 
AUDIO BASIC誌「高音質ディスク聴きまくり」高崎素行氏選

同時期にアムステルダム、デン・ハーグなどオランダの音楽院でソリスト・ディプロマを取得した音楽家によるアンサンブル。ヨーロッパを中心に活躍し、1999年ユトレヒト古楽フェスティバルで「古楽友の会賞」第2位を得るなどその活動は高く評価されています。アートコートギャラリーの素晴らしい音響空間で収録したイギリス・フランスの古楽作品の名曲集をお楽しみ下さい。


[収録曲目]

1. 作者不詳:グリーンスリーヴス変奏曲
2-5. ヘンリー・パーセル(1659-1695):ソナタ ト短調
6. ジョン・ダニエル (1564-1525):うつろな瞳 Eyes look no more
7. ジョン・ダウランド (1563-1626):流れよ、わが涙 Flow my tears
8. ヨハン・ショップ (d.1667):涙のパヴァーヌ Lachrimae Pavan
9. ソロモン・エクルズ (1640/50-1710):スコットランド民謡によるグラウンド
10-15. マシュー・ロック (1622-1677):組曲 第4番 ホ短調
16. トーマス・トレット (d.1696):トレット氏によるグラウンド
17-18. ジョン・ブル (1562/3-1628):メランコリー・パヴァーヌとガリアルド
19-23. アンヌ・ダニカン・フィリドール (1681-1728):ソナタ 二短調
24. 作者不詳:イタリアのグラウンド

[演奏者プロフィール]

ラファエラ・ダンクザークミュラー
Raphaela Danksagmüller

13歳からウィーン音楽大学にてハンス・マリア・クナイフスからリコーダーのレッスンを受ける。最優秀の成績で同大学を卒業。さらにアムステルダム音楽院にて、ワルター・ファン・ハウエに師事、演奏家ディプロマを取得して同音楽院を卒業。1989年にオランダ・ユトレヒトで行われたSONBUリコーダー・コンクールにて第一位を獲得したのをはじめ数々のコンクールに入賞。また、マレ・サイモン・リコーダー・カルテットをはじめ、数多くのアンサンブルのメンバーとして、演奏会、録音、放送など活発な活動をヨーロッパ各地で行っている。アムステルダム在住。

西谷尚己 なかたに なおき
桐朋学園大学卒業、同大学研究科修了。翌年よりオランダに留学し、デン・ハーグ王立音楽院をソリスト・ディプロマを得て卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバを宇田川貞夫、中野哲也、ヴィーラント・クイケンの各氏に師事。ネーデルランド・ダンスシアターのプロジェクトに出演するなど、オランダ各地でソリスト、通奏低音奏者として演奏活動を行い、2000年に帰国。日本各地で演奏活動を繰り広げている。

大塚直哉 おおつか なおや
東京芸術大学大学院チェンバロ専攻、アムステルダム音楽院チェンバロ科およびオルガン科修了。「アンサンブル コルディエ」「バッハ・コレギウム・ジャパン」などのアンサンブルにおける通奏低音奏者として、またチェンバロ、オルガン、クラヴィコードのソリストとして活躍するほか、これらの楽器に初めて触れる人のためのワークショップを各地で行っている。チェンバロのソロCD「トッカーレ[触れる]」(ALM RECORDS)のほか録音多数。現在、東京芸術大学、神戸松蔭女子学院大学ほか非常勤講師、宮崎県立芸術劇場オルガン事業アドヴァイザー。


[使用楽器]

■リコーダー Yamaha: Renaissance f-alto
Adrian Brown: Renaissance c-tenor
Friedrich van Huene: Terton soprano recorder
Adrian Brown: 392 alto recorder (after Charles Bizey)

■ヴィオラ・ダ・ガンバ Joachim Tielke: 1703, 6 Course
Paul Joseph Reichlin: 1974, 6 Course

■チェンバロ Moxam Kayano: 2003

■ヴァージナル Akihiko Yamanobe / Jun Matsuo: 16th Century Italian Style, 2006


[Recording Data]

録音日時・場所
2007年5月20日~22日 アートコートギャラリー(大阪)
[ 2.8224MHz DSD Recording & 96kHz 24bit Editing ]
使用マイク(ステレオペア)
Earthworks QTC-1mp
セッティング
Pair microphones A-B stereo
プリアンプ
Millennia Media HV-3C type I
レコーダー
TASCAM DV-RA1000
マスタークロック
Rosendahl nanosyncs
DSD to PCM converter
DCS 974
  • Excutive Producer, Recording & Editing : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Assistant Director : Yoko Ayabe 綾部曜子
  • Keyboards preparation : Moxam Kayano 加屋野木山
  • Cover design & Art works : Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
  • Photograph : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏

[録音のこだわり]

録音会場には、Yagi Art Management Inc.のオーナーである八木光惠さんのご好意で、同社のギャラリーであるアートコートギャラリーを使わせていただきました。ここの大展示室は日本ではほかに望めないくらいの、まるでヨーロッパの建物のようなすばらしい響きを持っています。以前、やはりここで収録した「クルムフォルツ作曲ハープの為の6つのソナタ(WAONCD-010)」がラジオで流れたとき、解説の評論家さんに「日本にこれだけの響きのところはないのできっと電気的な残響を加えた...」と言われてしまいましたが、そんなことはなくて全くナマなのです。今回ももちろん残響は加えていません。日本の多くのホールの残響特性と、ヨーロッパの建物の残響特性には拡散音場での高域減衰の量の点で随分違いがあります。ヨーロッパの録音技術で言うところに忠実にマイクセッティングをすると、日本のホールではたいていハイ落ち(高域が足りない)になります。ですので日本のホールではマイクの軸を幾分(随分)音源の方向に向けて高域を補うということをします。しかしここアートコートギャラリーでは、ヨーロッパの建物同様、音の混ざり合う空間へマイクの軸を向けます(今回高域補償の無いタイプのマイクを使っているので、上の写真のように少しだけ軸が音源に向いてはいますが...高域補償のあるマイクだとほぼ水平にセットする状況です)。結果として、普段ヨーロッパで活動されているラファエラさんが聴いても違和感の無い音に仕上がりました。展示物の都合で録音には使えないこともありますし、まわりの騒音を避けて夜間に録音しなくてはならないこともあって、毎回ここで収録するわけには行かないのですが、この場所の美しい響きをぜひお楽しみ下さい。時々演奏会もしますのでぜひ聴きにお越し下さい。もちろん常時素晴らしい現代アート作品の数々が展示されていますので、それをお楽しみになりに(あるいは懐確かな方はお求めにも!)いつでもお越し下さい。毛馬桜ノ宮公園の中なので、周囲の雰囲気もとても素敵です。 この会場でひとつ悩みの種は、演奏をする部屋と、われわれが録音をしている部屋との間に遮音が無いこと。演奏家へのプレイバックはスピーカーが使えますが、収録はヘッドフォンでのモニターになります。実は普段もヘッドフォンモニターは併用しています。この機会にご紹介しましょう。Sennheiserのヘッドフォンで、ケーブルをスウェーデンのCLOU社のものに換装したものを使っています。私はHD580を、アシスタントディレクタの綾部さんはHD650を使っています。しかし純正ケーブル付きのこれらとは全く別物の音がします。ずっと解像度が高く、剛性感の高い音です。普段音楽を楽しむためのものとしてはお薦めしませんが(そもそも自転車の鍵のワイヤーのような硬さのケーブルで装着感は最悪)、録音モニターには持って来いです。HD650はきれいな音ですが、HD580の方がモニターとしての能力は高いようです。ヘッドフォンアンプには熊本のガレージメーカーBakoon ProductsのSCA-7511のベースグレードにあちこち手を入れたものを使っています。とても音楽的なうえに高分解能で頼りになります。

Photograph : Moxam Kayano