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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

静寂の語らい Quiet conversations

Carl Philipp Emanuel Bach 作品集

上尾直毅(クラヴィコード)

WAONCD-260 / 76min Stereo / CD(-TEXT) 2014年3月1日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956268
解説:上尾直毅(日本語、英語)
レコード芸術誌〈特選盤・優秀録音〉 音楽現代誌, 朝日新聞〈推薦〉

フォルテピアノ・ソロ(とヴァイオリン)の「ベートーヴェン61鍵の時代」(WAONCD-120)で非常に高い評価を得た上尾直毅のクラヴィコード演奏の初アルバム。カール・フィリップ・エマニュエル・バッハの名曲を集め、大小2台のクラヴィコードを使用し、美しい残響を持つ大阪のアートコートギャラリーで収録しました。音が極めて小さい楽器であるために非常に接近して収録した録音が多いクラヴィコードですが、その音を鮮明かつ低雑音で豊かな残響とともに収録するために、特別に製作した改良型金田式DCマイクで録音しました。残響はいっさい付加・加工していません。今までのクラヴィコードの録音に無いクリアな音と豊かなプレゼンスを普段よりも音量を少し絞ってお聞きください。この録音のために開発を進めた改良型金田式DCアンプマイクによるペアマイクステレオDSD録音。


[収録曲目]

  1. 幻想曲 イ長調(識者と愛好家のための曲集第4巻より)Wq.58-7 (H.278)
  2. スペインのフォリア Wq.118-9 (H.263)
  • 「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」より
    1. 行進曲 ニ長調 BWV Anh.122
    2. ポロネーズ ト短調 BWV Anh.123
    3. 行進曲 ト長調 BWV Anh.124
    4. ポロネーズ ト短調 BWV Anh.125
    5. チェンバロのための独奏曲 変ホ長調 BWV Anh.129
  • ソナタ 変ホ長調 Wq.65-7 (H.16)
    1. Allegro moderato
    2. Andante
    3. Vivace
  • ソナタ イ短調(ヴュルテンベルクソナタ第1番)Wq.49-1 (H.30)
    1. Moderato
    2. Andante
    3. Allegro assai
  • ソナタ ト長調 Wq.62-19 (H.119)
    1. Allegro assai
    2. Andante
    3. Presto
  1. 幻想曲 嬰ヘ短調 Wq.67 (H.300)

[演奏者プロフィール]

上尾直毅 うえお なおき
東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学時ピアノを辛島輝治氏、チェンバロを山田貢、鈴木雅明、渡邊順生の各氏に師事。92年第6回古楽コンクールで「通奏低音賞」を受賞。オランダにてチェンバロをG.レオンハルト、A.アウテンボッシュ、フォルテピアノをS.ホーホランド各氏に師事しソリストディプロマを得て卒業。オランダではデン・ハーグ王立音楽院古楽器科の伴奏員、オランダ室内管弦楽団のチェンバロ奏者などを勤める。現在、日本国内を中心に鍵盤楽器奏者、および18世紀フランス宮廷バグパイプ「ミュゼット」奏者としてCD録音や数々のコンサートで活躍している。2010年に発売されたフォルテピアノのCD「ベートーヴェン61鍵の時代」は「レコード芸術」誌において「特選盤」「優秀録音」に選ばれた。レ・ボレアード(指揮:寺神戸亮)、オーケストラ・リベラ・クラシカ(指揮:鈴木秀美)などの古楽器によるオーケストラのメンバーとしても活動している。桐朋学園大学音楽学部講師。


[使用楽器]

(Track 3-7)
Clavichord (smaller) : Akio Obuchi, 2008 after Johann Jacob Donat, Leipzig, 1700
GG/BB-d3, fretted

(Track 1, 2, 8-17)
Clavichord : Akio Obuchi, 2009 after Christian Gotthelf Hoffmann, Ronneburg, 1784
FF-f3, unfretted


[Recording Data]

録音日時・場所
2013年3月6日~9日 アートコートギャラリー(大阪)
[ 5.6448MHz DSD Recording & 192kHz 24bit Editing ]
使用マイク(ステレオペア)
改良型金田式DCアンプマイク Schoeps MK2H 無指向性カプセル装着
設計・製作 : 毛利忠晴 (PureT Records), 2013年作
セッティング
Pair microphones A-B stereo
レコーダー
KORG MR-1000 (buttery driven)
DSD to PCM converter
Weiss Saracon-DSD
  • Excutive Producer, Recording & Editing : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Assistant Director : Mizuho Doi 土居瑞穂
  • Translation : Masaomi Yanagisawa 柳沢正臣
  • Liner notes supervision : Yuko Ichimura 市村由布子
  • Cover design & Art works : Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
  • Photograph : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏

[録音のこだわり]

このレコーディングの機材はとてもシンプル。2本のマイクとポータブルのDSDレコーダーのみ。マイクアンプすらないのはこのマイクがラインレベルで信号を出力するからです。クラヴィコードはとても音の小さな楽器で、通常の機材で通常にセッティングすると音が大きく録れないか、録れても雑音まみれになります。それを避けるために楽器にマイクを近づけて録るので、多くのクラヴィコードの録音はまるで楽器に首を突っ込んで聴いているような残響の少ない目の前で鳴るような音のものになりがちです。このレコーディングの1年以上前からクラヴィコードを録るためのツールとしてこのマイクを考えてきました。数カ月前からは試作品を使って色々なものを録音しながら改良を重ね、このマイクが完成したのはレコーディングセッションの1ヶ月足らず前。改良型金田式DCアンプマイクと呼んでいるこのマイクは毛利忠晴さんに作っていただいたものですが、極めて正確に音を捉え、低雑音、低歪みのままレコーダーに直接入力できるほどのレベルにまで信号を増幅することができるものです。このマイクのおかげで、チェンバロなどのほかの楽器と同じようなセッティングが可能となり、ちゃんと残響を含んだ美しい音で録ることができました。もちろん雑音は低レベルです。録音レベルはDSDレコーダーの目一杯までとれていますので、CDにも音量はフルスケールで収録されています。おそらく普通の音量で再生されると音のでっかいクラヴィコードが目の前に現れ、あふれる残響にクラクラするかもしれません。クラヴィコードがとても小さい音の楽器であることを思いだして、音量を絞って聴いてみて下さい。美しい音のすてきな演奏が目の前に浮かび上がります。76分の長尺です。大盛りの音楽をたっぷりお楽しみ下さい。