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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

J.S.バッハ 無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲

第2番 ホ短調 BWV1008, 第5番 ニ短調 BWV995

宇田川貞夫(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

WAONCD-310 / 76min Stereo / CD(HQCD) 2017年4月11日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956312
解説:宇田川貞夫(日本語、英語)
レコード芸術誌〈準特選盤〉 オーディオアクセサリー誌〈優秀盤オーディオグレード推薦〉福田雅光氏選
Stereo誌〈優秀録音盤〉福田雅光氏選

ベルギー・ブリュッセル王立音楽院に学び、ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケンに師事し、各地で多彩な演奏活動を展開している宇田川貞夫が永年あたためてきた、「バッハが編曲した無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲の楽譜が、バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエル・バッハから王様フリードリッヒ・ウィルヘルム2世に献上され、王様からフォルクレーへ提供され演奏されたという、途方もない空想の結果として、音楽史の中で失われてしまったのかもしれない、無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための組曲をフランス・ロココ風に再現してみたい。」という企てを実現したものです。音楽の熱情を余さず記録する、電流伝送マイク(ピュアートレコーズ製)を使用したペアマイクステレオDSD録音。


[収録曲目]

  • 第2番 ホ短調 BWV1008(無伴奏チェロ組曲第2番から編曲)
    1. プレリュード
    2. アルマンド
    3. クーラント
    4. サラバンド
    5. メヌエットI,II
    6. ジーグ
  • 第5番 ニ短調 BWV995(リュート組曲ト短調から編曲)
    1. プレリュード
    2. アルマンド
    3. クーラント
    4. サラバンド
    5. ガヴォットI,II
    6. ジーグ

[演奏者プロフィール]

宇田川貞夫 うだがわ さだお
横浜生れ。ヴィオラ・ダ・ガンバを大橋敏成氏に師事。1974年、ベルギー・ブリュッセル王立音楽院に留学。ヴィオラ・ダ・ガンバをヴィーラント・クイケン、室内楽をパウル・ドンブレヒトの両氏に師事。在学中、ヨーロッパ各地でコンサート、テレビ、ラジオ等に出演。1978年同音楽院をディプロマを得て卒業。帰国後は、リサイタルを始め、シリーズ演奏会、音楽祭などを企画するなどし、各地で多彩な演奏活動を展開している。現在、東京古楽集団主宰、東京モンテヴェルディ合唱団指揮者、セシル・レコード・プロデューサー。〈オフィシャルサイト〉


[使用楽器]

Andrea Castagneri, 1720-1730, Paris
a = 394 Hz


[Recording Data]

録音日時・場所
2015年11月1日〜4日 アートコートギャラリー(大阪)
[ 5.6448MHz DSD Recording & 192kHz 24bit Editing ]
使用マイク
PureT Records 電流伝送型マイクロホン Schoeps MK2H 無指向性カプセル装着
設計・製作 : 毛利忠晴(ピュアートレコーズ)2015年バージョン
セッティング
Pair microphones A-B stereo
プリアンプ
Grace Design model 201 + Waon transimpedance adapter
レコーダー
TASCAM DA-3000
DSD to PCM converter
Weiss Saracon-DSD
  • Excutive Producer: Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Recording & Editing: Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Assistant Director: Hiroyuki Tabuchi 田淵宏幸
  • Translation: Masaomi Yanagisawa 柳沢正臣
  • Cover design & Art works: Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
  • Cooperation : Yagi Art Management

[録音のこだわり]

宇田川貞夫さんの熱のこもった演奏をできるだけ損なうことなくそのままお伝えするために、このCDに2つの大きな技術を持ち込みました。一つはこの時できたばかりの電流伝送マイクでのペアマイクステレオ収録、もう一つは高音質CDであるHQCDでの製造です。電流伝送マイクは、振動板が拾った音をできるだけそのまま録音機まで持ってくるために、改良型金田式DCアンプマイクを作ってくださった毛利さんにお願いして作ってもらったものです。良い意味でのアナログオーディオ的な腰の座った力強い音が持ち味です。非常に残響の多いアートコートギャラリーでの収録ですので、楽器とマイクの距離は1.5m足らず。中距離用のショップスのMK2H無指向性カプセルを合わせました。もちろん収録された豊かな残響は全て生の残響です。人工的な残響は一切加えていません。電流伝送マイク専用のプリアンプはこの収録に製作が間に合いませんでしたので、電流ー電圧変換アダプターを自作して通常マイク用のプリアンプ(つまり電圧入力)に接続しました。このアダプターは音質の良いCaddock製の精密金属皮膜抵抗MK132を使って作りました。ガット弦の震えがそのまま再現されるような音が録れています。2本のマイクの間隔は写真で言うところの標準レンズの画角になるようにセットしていますので、リアリティの高い音像がスピーカーの間に浮かび上がるはずです(マイクが3本ありますが、真ん中の1本は実験的にモノーラルで収録するのに使ったものです)。
いつも録音のときはデジタルフルスケール目いっぱいに録るように心がけていて、この録音セッションも音の一番大きなところがデジタルフルスケールになるように録っているのですが、編集の都合で、その一番音の大きなテイクは使いませんでした。そのため編集完了時点で2.1dBのマージンが空いていました。2.0dB持ち上げるノーマライズも試してみましたが、どうしても音場空間がほんのすこし小さくなってしまう傾向でしたので、あえてノーマライズせず、2.1dBのマージン空けたままになっています。音量的に特に小さいとは思いませんが、聞かれるとき気になるようでしたらアンプのボリュームを調整してください。 せっかく録ったこの高音質を可能な限りそのまま、CDという器でリスナーの皆さんにお届けしたいために、やや高価ですが、ワオンレコード創立20周年の勢いでもって、HQCDで作りました。HQCDは普通のCDと同じ作り方ですが、透明度の高い樹脂、反射率の高い金属膜など、高品質の材料を使うことで高音質を実現したものです。もちろん通常のCDと同じ構造ですので普通のプレーヤーでそのまま再生できます。サンプルを聞いてびっくりしましたが、CDでここまで良い音出せるんです。是非ともディスクで買って聞いてみてください。宇田川さんの深く熱い表現を存分にお楽しみいただけるはずです。