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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

平野一郎 《四季の四部作》 春 夏 秋 冬

吉川真澄(女声)

WAONCD-330 / 44min Stereo / CD(HQCD) 2018年3月3日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956336
解説:平野一郎 吉川真澄 小伏和宏(日本語、英語)
レコード芸術誌〈特選盤〉 オーディオアクセサリー誌〈優秀盤オーディオグレード特選〉炭山アキラ氏選
Stereo誌「この音を聴け!」今月の一番 高崎素行氏選

2015年度サントリー芸術財団〈佐治敬三賞〉を受賞した公演の主軸曲、平野一郎作曲《四季の四部作》「春の歌」「夏の歌」「秋の歌」「冬の歌」〜無伴奏女声独唱の為の〜を、京都の能楽堂・嘉祥閣に於いて収録。演奏されたままの広大なダイナミックレンジを保持した、電流伝送型マイクのステレオペアと5.6MHz DSDによる高品位録音です。


[収録曲目]

  • 平野一郎《四季の四部作》 〜無伴奏女声独唱の為の〜
    1. 春の歌
    2. 夏の歌
    3. 秋の歌
    4. 冬の歌

[演奏者プロフィール]

吉川真澄 よしかわ ますみ
大阪、岸和田市生まれ。相愛大学音楽学部声楽専攻卒業。桐朋学園大学研究科声楽専攻修了。平成16年度文化庁国内芸術インターンシップ研修生。2009年間宮芳生作曲オペラ「ポポイ」の世界初演(田中泯演出)の主役に抜擢され、新聞その他各誌で好評を得る。その後も2011 年平野一郎作曲モノオペラ「邪宗門」、同「八幡大縁起」の世界初演を務めるほか、原田敬子、大場陽子、渡辺裕紀子を始めとする多くの作曲家の作品の世界初演を果たす。またジャン=クロード・リセ、ウンスク・チン、シルヴァーノ・ブソッティ、べアート・フラーを始めとする多くの作品の日本初演を務めるなど、現代音楽の分野で目覚ましく活躍している。2003年より佐藤紀雄(ギター)と〈DUOうたほぎ〉を、2009年より般若佳子(ヴィオラ)、菊地奈緒子(筝)と〈オトナリトリオ〉を結成。2011年作曲家、演奏家、美術家によるユニット〈音色工房〉に参加。2012‒15年、詩人、ピアニストと委嘱初演を重ねる童謡ユニット〈KOHAKU(コハク)〉を結成し連続コンサート「歌われる詩たち」を企画、2015年作曲家平野一郎に女声独唱の為の《四季の四部作》を委嘱する等、極めて個性豊かな活動を展開している。これまでリリースしたCDとして、武満徹のポップソングを新進気鋭の作曲家達がギター伴奏に編曲した『POPSONG』、よく知られた日本の歌を〈DUOうたほぎ〉の為の編曲で収録した『うたほぎ vol.1&2』等がある。第7回松方音楽大賞受賞。第7回三菱UFJ信託音楽賞奨励賞受賞(オペラ「ポポイ」公演に対して)。サントリー芸術財団第15回佐治敬三賞受賞。

[作曲家プロフィール]

平野一郎 ひらの いちろう
丹後國宮津出身。1997年京都市立芸術大学卒業、99年ブレーメン芸術大学派遣留学、2000年京都芸大大学院修了。在学中より各地の祭礼とその音楽を巡る踏査を始動。01年より作曲活動を本格開始、京都を拠点に日本の風土や伝承に根差した作品を発表。日本交響楽振興財団作曲賞最上位入選・日本財団特別奨励賞、青山音楽賞、京都市芸術新人賞、ピティナ課題曲賞、現音富樫賞等受賞。ISCM世界音楽の日々2008ヴィリニュス大会入選・参加。11年演奏家・美術家と〈音色工房〉結成、モノオペラ「邪宗門」初演(13年再演)。13年細川忠興公・ガラシャ夫人生誕450年記念演奏会“祈りのガラシャ”監修、17 年京都芸術センター主催公演“四季の遊び”構成・作編曲。10年「鱗宮交響曲」(芦屋交響楽団)、11‒14年「精霊の海」「微笑ノ樹」「二重協奏曲〈星巡ノ夜〉」(舘野泉)、15年「龍を踏む者」(DUOうたほぎ)、17年「鳥ノ遊ビ」(通崎睦美)、「綺多羅」(大萩康司)等委嘱作品多数。16年1月“やわた市民音楽祭”にて委嘱新作「八幡大縁起 ~四人の独唱、混声合唱とオーケストラによる民俗誌~」が初演され熱狂的な反響を呼ぶ。同年より出雲芸術アカデミーのコンポーザー・イン・レジデンスに就任、“出雲の春音楽祭”にて【未来の伝統芸術】を謳う4年6作に及ぶ連続委嘱=出雲國の神話・伝承・風土に基づく《連作交響神樂》(管弦楽+声楽)に着手。協力公演〈DUOうたほぎリサイタル~春夏秋冬~〉が佐治敬三賞を受賞、企画監修公演から生まれたアルバム『日出ずる処、牧神の目覺め。』『花影の小径』がワオンレコードレコードよりリリースされるなど演奏家諸氏との協同も様々に実を結んでいる。「平野一郎は現代日本で私が最も高く評価する作曲家のひとり」(舘野泉/ピアニスト)「作曲家の平野一郎さんも物語の旅人である。彼は、物語、伝説、神話そのものから、それを求める旅の情景までを音で紡ぎだす。」(髙橋大輔/探検家)「平野の作品は、現実と幻想、現代と太古を融け合わせ、忘れられた伝説や異界の音風景を今に蘇らせつつ、多彩な音楽世界を拓いている」(マヌエラ・アントニウ/建築史家)と賞されるなど各方面から注目を集めている。


[使用楽器]

声、ボディパーカッション、鈴、鐘、榊、団扇


[Recording Data]

録音日時・場所
2017年4月25日〜28日 能楽堂 嘉祥閣(京都)
[ 5.6448MHz DSD Recording & 192kHz 24bit Editing ]
使用マイク
PureT Records 電流伝送型マイクロホン Schoeps MK2H 無指向性カプセル装着
設計・製作 : 毛利忠晴(ピュアートレコーズ)2015年, 2016年改造
セッティング
Pair microphones A-B stereo
プリアンプ
PureT Records PT-CMP01 電流伝送型マイクロホン用プリアンプ
設計・製作 : 毛利忠晴(ピュアートレコーズ)2015年, 2016年改造
レコーダー
TASCAM DA-3000
DSD to PCM converter
Weiss Saracon-DSD
  • Excutive Producer: Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Recording & Editing: Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
  • Artistic & Recording Producer: HIRANO Ichirô 平野一郎
  • Translation: Seth Yarden
  • Art direction & Cover design: Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
  • Art works : Takeshi Maeda 前田剛志(題 : 春の絵 夏の絵 秋の絵 冬の絵 2016年 各120×120mm)
  • Photograph: Seiji Toyonaga 豊永政史

[録音のこだわり]

平野一郎さんがとんでもない曲を書いたものだから、吉川真澄さんが演奏する「春の歌」「夏の歌」「秋の歌」「冬の歌」は凄まじいのです。たった一人で長時間、万象の息づきを全身で奏で続けるのです。ffffの最大音量をDSD録音の最大値+3dBにしておいても最弱音では最少-65dBのメーターが全然振らない程のダイナミックレンジ。演奏し続けるのがどれほどのエネルギーを要するか。またそれを録ることがどれほど大変か。能舞台というのはとても変わった空間で、非対称だし、入れ子建物だし、響きと吸音と拡散と放射が入り乱れているし、そのせいで摩擦音のような直接音だけの音と歌声のような多くの響きを伴う音とでは同じ場所で発してもぜんぜん違うところから聞こえてきます。「春の歌」の冒頭の鳥のさえずりは右や左や前や上やと瞬間移動するのですけれど、吉川さんは舞台の真ん中から一歩も動いてはいないのです。こういう音場感を録るのがどれほど大変か。サラウンドで擬似的なものを作るのとは大違い。能舞台の床を踏み鳴らすと20Hzくらいの低音からドンと立ち上がる。人の声とは思えない特殊発声の倍音はかるく20kHzを超えてもかなりな音圧を維持している。これだけの帯域を応答よく録るのがどれほど大変か。またこれをCDという限られた(と言っても実は相当広い)器に突っ込まなければならない。低域から超高域まで容赦ない高音圧が入っているし、200Hz〜10kHzあたりのノイズフロアは-96dB、つまりCDでは「無音」のレベルだし。もちろん圧縮かけたりしてません。この器を端から端まで使った録音を、お聴きいただく方にも相当頑張っていただかなくては全部は聞こえないかもしれません。ちゃんと鳴らせればHiResではなくても相当お楽しみいただけると思います。到底歯が立たんとおっしゃるのなら、Apple musicやiTunesの配信用音源は4.4dB底上げしていますので、そちらなら幾分聞きやすいでしょう。高音質かつスーパーローノイズな電流伝送マイクでのペアマイクステレオ収録、高音質CDであるHQCDあったればこそ実現した録音です。とても素晴らしい曲、神々しい演奏、幸運にも器に突っ込めた録音。是非ともディスクで買って聞いてみてください。幽玄の世界を存分にお楽しみいただけるはずです。