古来「人間の声に最も近い楽器」と言われたヴィオル。マラン・マレが、人生を語り、心の機微を手鏡のように映し出し、そして聴く者の心の奥底にまで深く入り込むために、ヴィオルは最高の楽器であった。 平尾雅子 |
■平尾雅子 Masako Hirai 京都に生まれる。国立音楽大学楽理科卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバを大橋敏成、音楽学を高野紀子の各氏に師事。スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにてヴィオラ・ダ・ガンバをジョルディ・サヴァル、室内楽をジャネット・ファン・ヴィンゲルデンの各氏に師事。ソリスト・ディプロマを得て同校を卒業後、オランダのデン・ハーグ王立音楽院にてヴィーラント・クイケン氏に師事。ヨーロッパ各地において演奏活動を行うとともに、1980年までサヴァル率いるアンサンブル「エスペリオンXX」のメンバーとしても活躍した。帰国後は、多数のリサイタル、室内楽コンサート、レコーディングで内外の名手と共演。国外ではフランスのサンフロラン、イタリアのウルビーノをはじめとする国際古楽フェスティヴァル等に出演。一方舞踏付きルネサンス音楽「信長公御所望の南蛮音楽と舞踏」で自らの踊りも交えて企画構成するなど幅広い活動を行っている。ALM(コジマ録音)よりソロCD「マラン・マレの横顔」No.1,2,3,ALCD1010,1021,1035(いずれも1995年、1999年、2002年レコード芸術誌特選盤)、「J.S.バッハヴィオラ・ダ・ガンバソナタ全3曲他」ALCD1020、マイスターミュージックより「ダニューブ河のこだま」MH-1136(2003年レコード芸術誌特選盤)をリリース。京都市立芸術大学非常勤講師。富山市民文化事業団古楽セミナー講師。 |
■金子 浩 Hiroshi Kaneko 1988年に桐明学園大学古楽器科卒業。同年、オランダのデン・ハーグ王立音楽院に留学し、リュートを佐藤豊彦氏に師事。1993年同音楽院リュート科教師ディプロマ、1996年リュート科ソリストディプロマを得て卒業。93年ブルージュ国際古楽コルージュ国際古楽コンクールに入選。在学中より、オランダを中心にソロ・コンサート、またコンバティメント・コンソート・アムステルダムの通奏低音奏者としてオペラ公演、演奏会、レコーディングに参加するほか、帰国後、NHK.FMリサイタル、名曲リサイタルに出演、鈴木雅明氏指揮バッハ・コレギウム・ジャパンによる演奏会やレコーディングに参加。また、コンバティメント・コンソートやゲヴァントハウス管弦楽団の日本公演ツアーに参加する等、独奏及び通奏低音の分野で、演奏会、放送、レコーディングなど幅広い活動を行なっている。2000年8月キングレコードよりソロ・アルバムCD「ハートランド」をリリース。 |