Opus 11

平尾雅子 ヴィオラ・ダ・ガンバ・リサイタル
マラン・マレ 〜喜び、悲しみ、官能、アンニュイ、そして愛〜
リュート共演:金子 浩
2004年10月18日(月)午後7時開演 ¥4,000(自由席)
終了しました。

古来「人間の声に最も近い楽器」と言われたヴィオル。マラン・マレが、人生を語り、心の機微を手鏡のように映し出し、そして聴く者の心の奥底にまで深く入り込むために、ヴィオルは最高の楽器であった。
これまでにどれだけマレの音楽を弾いてきただろう? しかしその魅力は、移りゆく年齢に応じて新たな光を放つ。このコンサートのために、無謀にも組曲の鎖を解き放ち、600曲近くに及ぶ小品の中から「リュートだけの通奏低音」という最小単位のアンサンブルに適するものを選んで新たに組み直してみた。今までに経験したことのないマレ。そして色とりどりの通奏低音群とは趣を異にした、ある奥義の世界を表現できたらとおもう。

平尾雅子

◆出演◆
平尾雅子 ヴィオラ・ダ・ガンバ
金子 浩 リュート      

◆プログラム◆
Marin Marais マラン・マレ
PRELUDE プレリュード
LA MINAUDIERE 作り笑い
L'ARABESQUE アラベスク 
LA REVEUSE 夢見る女
LE BADINAGE おどけ
CHACONNE EN RONDEAU ロンドー形式によるシャコンヌ
LA GEORGIENNE グルジア人
PLAINTE 嘆き
LES VOIX HUMAINES 人の声
RONDEAU LE GRACIEUX ロンドー「優美」
TOMBEAU POUR MR. DE SAINTE COLOMBE サント・コロンブ氏を偲んで 


平尾雅子 Masako Hirai

京都に生まれる。国立音楽大学楽理科卒業。ヴィオラ・ダ・ガンバを大橋敏成、音楽学を高野紀子の各氏に師事。スイスのバーゼル・スコラ・カントルムにてヴィオラ・ダ・ガンバをジョルディ・サヴァル、室内楽をジャネット・ファン・ヴィンゲルデンの各氏に師事。ソリスト・ディプロマを得て同校を卒業後、オランダのデン・ハーグ王立音楽院にてヴィーラント・クイケン氏に師事。ヨーロッパ各地において演奏活動を行うとともに、1980年までサヴァル率いるアンサンブル「エスペリオンXX」のメンバーとしても活躍した。帰国後は、多数のリサイタル、室内楽コンサート、レコーディングで内外の名手と共演。国外ではフランスのサンフロラン、イタリアのウルビーノをはじめとする国際古楽フェスティヴァル等に出演。一方舞踏付きルネサンス音楽「信長公御所望の南蛮音楽と舞踏」で自らの踊りも交えて企画構成するなど幅広い活動を行っている。ALM(コジマ録音)よりソロCD「マラン・マレの横顔」No.1,2,3,ALCD1010,1021,1035(いずれも1995年、1999年、2002年レコード芸術誌特選盤)、「J.S.バッハヴィオラ・ダ・ガンバソナタ全3曲他」ALCD1020、マイスターミュージックより「ダニューブ河のこだま」MH-1136(2003年レコード芸術誌特選盤)をリリース。京都市立芸術大学非常勤講師。富山市民文化事業団古楽セミナー講師。


金子 浩 Hiroshi Kaneko

1988年に桐明学園大学古楽器科卒業。同年、オランダのデン・ハーグ王立音楽院に留学し、リュートを佐藤豊彦氏に師事。1993年同音楽院リュート科教師ディプロマ、1996年リュート科ソリストディプロマを得て卒業。93年ブルージュ国際古楽コルージュ国際古楽コンクールに入選。在学中より、オランダを中心にソロ・コンサート、またコンバティメント・コンソート・アムステルダムの通奏低音奏者としてオペラ公演、演奏会、レコーディングに参加するほか、帰国後、NHK.FMリサイタル、名曲リサイタルに出演、鈴木雅明氏指揮バッハ・コレギウム・ジャパンによる演奏会やレコーディングに参加。また、コンバティメント・コンソートやゲヴァントハウス管弦楽団の日本公演ツアーに参加する等、独奏及び通奏低音の分野で、演奏会、放送、レコーディングなど幅広い活動を行なっている。2000年8月キングレコードよりソロ・アルバムCD「ハートランド」をリリース。


企画制作:Poo 企画協力:アルケミスタ