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WAON RECORDS



詳細情報

ジャケットイメージ

福島章恭 ブルックナー交響曲第8番 ハ短調(ハース版)
愛知祝祭管弦楽団 ブルックナープロジェクト vol.1

福島章恭(指揮) 愛知祝祭管弦楽団(オーケストラ) ほか

KAMOCS OAF-1410 / 53min+77min Stereo / 2CD 2015年1月25日発売 
販売:かもっくす(アルプレー扱い) 税別本体¥2,778 JAN/EAN 4560205950020

クナッパーツブッシュともマタチッチとも違う「福島章恭のブルックナー第8」。


[収録曲目]

CD1
1. R.ワーグナー楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 第1幕への前奏曲
2-4. J.S.バッハ2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043
5. A.ブルックナー交響曲第8番ハ短調 (ハース版) 第1楽章
CD2
1. A.ブルックナー交響曲第8番ハ短調 (ハース版) 第2楽章
2. A.ブルックナー交響曲第8番ハ短調 (ハース版) 第3楽章
3. A.ブルックナー交響曲第8番ハ短調 (ハース版) 第4楽章

[演奏者プロフィール]

福島章恭 ふくしま あきやす
桐朋学園大学声楽科卒業。指揮法を紙谷一衛に師事。1996年、ベルギーのナミュールにて、F.ベルニウスの合唱指揮マスタークラス受講。2006年、ウィーン・ムジークフェライン大ホールにて、モーツァルト「レクイエム」、「交響曲第40番ト短調」を指揮(チェコ・プラハ管弦楽団)。2009年、ウィーン・シュテファン寺院より招聘を受け、モーツァルト「レクイエム」を指揮(シュテファン・ドーム・オーケストラ)。2010年、日本人初となるバチカン「システィーナ礼拝堂」での合唱コンサートを指揮。2013年8月、ライプツィヒ聖トーマス教会でのバッハ「ロ短調ミサ」を指揮(ザクセン・バロック・オーケストラ)。公演の成功を受け、聖トーマス教会より、2016年3月の「マタイ受難曲」公演指揮の要請を受ける。また、2017年12月にはウィーン・シュテファン寺院にて再びモーツァルト「レクイエム」のタクトを執る。 指揮者・井上道義からの信任厚く、名古屋マーラー音楽祭「千人の交響曲」では副指揮者を務め、オーケストラ、コーラス両面に於いて、公演成功のため貢献した。音楽評論家として、1994年アリオン賞(柴田南雄音楽賞)奨励賞受賞。著書に「バッハをCDで究める」「モーツァルト百科全書」「交響曲CD絶対の名盤」「モーツァルトをCDで究める」(以上、毎日新聞社)「新版クラシックCDの名盤」「同・演奏家篇」「クラシックCDの名盤・大作曲家篇」(共著・文春新書)などがある。自他ともに認めるアナログ・オーディオマニアでもある。

愛知祝祭管弦楽団 あいちしゅくさいかんげんがくだん
2005年、「愛知万博祝祭管弦楽団」として演奏会を実施したメンバーで設立。2006年、「マーラープロジェクト名古屋」として合唱団と共催での演奏会を皮切りに、ワーグナー・マーラーの楽曲に取り組む。ワーグナー生誕200年の2013年に、アマチュアにして稀有な取り組みである「パルジファル」全幕公演を成し遂げ、2013年9月、名称を「愛知祝祭管弦楽団」と改め、定期的な演奏会実施を目指す。名称の由来は、当オーケストラの発足時の「愛知万博祝祭管弦楽団」にちなみ、祝賀的かつ祝祭的なイメージの中で熱狂の渦の中にホール全体を飲み込める音楽をしたい、との想いから名付けられた。「愛知」は単に地名だけではなく、アマチュアの語源である「愛」、音楽に打ち込むのに最も必要な「愛」、パルジファルのテーマであった「愛・信仰・希望?」の「愛」、その「愛」を知る、という意味も込められている。東海地区を中心としたベテランアマチュア奏者で構成され、既存のオーケストラでは実現不能と思われる企画・演奏曲に取り組み、高い芸術性と希少性、そしてアマチュアならではの愛と情熱に溢れた魂のこもった演奏会に取り組むことにより、アマチュアの可能性に挑戦し続け、東海地区の音楽文化の向上に草の根から貢献していくことを目的としている。 2014年、第9回名古屋音楽ペンクラブ賞 受賞。


[Recording Data]

録音日時・場所
2014年10月26日 愛知県芸術劇場コンサートホール ライブ録音
[ 2.8224MHz DSD Recording & 96kHz 24bit Editing ]
使用マイク(ステレオペア)
MBHO MBP604/KA100DK
セッティング
OSS (Buffled stereo)
プリアンプ
Grace Design model 201
レコーダー
KORG MR-1000 with Power supply FSP 150W + Capacitor
DSD to PCM converter
Weiss Saracon-DSD
  • Excutive Producer : Akiyasu Fukushima 福島章恭
  • Recording, Editing & Cover design : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏

[録音のこだわり]

事前の下見がかなわなかった上に、仕込に許された時間が1時間しかなく、しかも舞台転換も超短時間、完全撤収も30分(結局伸ばしてもらえましたが…)の予定だったので、舞台上にスポットマイクを置くことが困難で、三点吊りのマイクだけで収録せざるを得ない状況でした。さらにフルオーケストラだけでなく、パイプオルガン、オルガンギャラリーの合唱団もそのマイクセットで収録しなければならなかったのです。音場再現だけを考えれば単一指向性マイクを使ったORTF法が適応できそうですが、この方法は低音が減衰してしまいせっかくのブルックナーのシンフォニーやパイプオルガンの迫力に水を差します。低音までフラットに録るには無指向性のマイクを使わなくてはなりません。舞台配置の関係でマイクから見た音源が左右それぞれ80°つまり左右見開き160°ほどにも広がっていましたので、140°までならリニアな音場再現ができるA-B法ではやや苦しい。マイク四本でPhilips方式も考えましたが、仕込時間が充分にありません。結局悪あがきはやめて、こういう状況での収録も視野に考案されたOSS(Optimal Stereo Signal)法を採用してマイク2本だけで録ることにしました。マイクにはMBHO社製高域補正型の無指向性マイクを、バッフルには不要な櫛形干渉が起きないSchneider Disc(やはりMBHO社製)を使用しました。結果的にこれが大当たりで、音質・音場再現ともに充分満足できる録音が出来たと思います。とても協力的な愛知県芸術劇場の舞台スタッフのおかげもあって、熱のこもった名演をなんとかお届けすることが出来ました。ぜひお楽しみください。