詳細情報
J.S.バッハ Transcriptions
三和睦子(チェンバロ)
WAONCD-180 / 53min Stereo / CD(-TEXT) 2010年8月25日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956183
解説:那須田 務(日本語、英語)
レコード芸術誌〈特選盤・優秀録音〉 CDジャーナル誌〈注目盤〉
AUDIO BASIC誌「高音質ディスク聴きまくり」高崎素行氏選
パリ在住の気鋭のチェンバロ奏者三和睦子さんが日本で初めてリリースしたソロ・アルバムです。このアルバムには三和睦子の(2010年の)音楽世界が凝縮されています。もちろん、このディスクの魅力は演奏そのものにあります。アーティキュレーションとフレージングにエモーショナルな力があり、それが心の内奥の一隅を照らす灯火のように温もりと感動を与えてくれる。こんなバッハを聴かせてくれるチェンバリストはそうはいません。
[収録曲目]
- ソナタ イ短調 BWV965 (J.A.ラインケン ホルトゥス・ムジクス パルティータ1番からの編曲)
- アダージョ
- フーガ
- アダージョ
- プレスト
- アルマンド
- クーラント
- サラバンド
- ジーグ
- コンチェルト 二長調 BWV972 (A.ヴィヴァルディ Op.3-9 からの編曲)
- アレグロ
- ラルゲット
- アレグロ
- フーガ 変ロ長調 BWV954 (J.A.ラインケン ホルトゥス・ムジクス パルティータ2番からの編曲)
- フーガ
- ソナタ 二短調 BWV964 (ヴァイオリンソナタ BWV1003 からの編曲)
- アダージョ
- テーマ(アレグロ)
- アンダンテ
- アレグロ
[演奏者プロフィール]
三和睦子 みわ むつこ
桐朋学園大学古楽器科チェンバロ専攻卒業後、同大学研究科修了。相愛大学古楽器科チェンバロ専攻非常勤講師を経て、兵庫県新進芸術家海外留学助成事業の第一期生として、ベルギー・ゲント王立音楽院に留学。1996年最高栄誉賞付ディプロマを得て卒業。同年、オーストリア・スティフトメルク古楽コンクールで特別賞を受賞。 1996年よりブリュージュ国際古楽コンクール公式伴奏者をつとめる。ソリストとしては、ブリュージュ国際古楽音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭、フライブルク(スイス)国際音楽祭、リューベック・オペラ座コンサートシリーズなどに出演。また室内楽奏者としては、イル・フォンダメント、レ・ザグレマン、ベルギー・フランドルオペラ座(ロイ・グッドマン、ポール・グッドウィン)、ブラジル・サンパウロ市立劇場(ニコラウ・デ・フィゲイレド)などと共演する。 1996年から2006年までゲント王立音楽院講師。 チェンバロを故鍋島元子、鈴木雅明、ジョン・ホワイトローの各氏に、文化庁芸術家在外研修員としてパリでニコラウ・デ・フィゲイレド氏に師事。 現在、ヨーロッパ、日本で演奏活動を行っている。
[使用楽器]
harpsichord : Anthony Sidey after Henri Hemsch 1751 by Anthony Sidey & Frederic Bal in Paris in 2005 (A=415Hz)
[Recording Data]
- 録音日時・場所
- 2008年3月25日~27日 パリ・ノートルダム・ボンスクール病院チャペル
- [ 176.4kHz 24bit Recording & Editing ]
- 使用マイク(ステレオペア)
- DPA 4006 x2
- セッティング
- Pair microphones A-B stereo
- プリアンプ & ADコンバータ
- Crookwood Igloo
- DAW
- Merging Technologies Pyramix
- DAW for 44.1kHz Mastering
- Waon DAW mk III
- Excutive Producer, Mastering : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
- Recording Director, Recording & Editing : Manuel Mohino
- Harpsichord Technician : Anthony Sidey
- Translation : Mizuho Sasaki 佐々木みづほ
- Cover design & Art works : Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
- Photograph : Shinichi Kida 木田新一
[録音のこだわり]
このアルバムは、ヨーロッパ(フランス・パリ)での録音です。録音はエスペリオンXXIのいくつもの録音をはじめ、αレーベルなどヨーロッパの優良録音レーベルで活躍する、マニュエル・モヒノ氏によるものです。録音会場は、αレーベルでもよく使われているボンスクール病院チャペルです。パリのど真ん中ですので、日中は回りの騒音があるので、当然ながら夜中の収録です。とても美しい響きのする会場です。なかなか日本では望みえないものですね。楽器は製作者のサイディー自身が来て調整・調律して下さったので、状態はすこぶる良し。もともととても良い音の楽器が充分本領を発揮しています。録音機材はモヒノ氏のいつも使われている、すなわちヨーロッパの優良録音レーベルで使われているのと同じもの。DPA(元B&K)の4006マイク2本によるワンポイント録音です。流石にヨーロッパスタンダードと言える立派な録音です。モヒノ氏は完全なマスターにまで仕上げて送ってきてくれましたが、最終的に曲間の調整が必要だったので、日本でマスターをお越し直しています。もちろん音質を損なうことのないように慎重に作業し、いっさいの音質調整はしない、ただ曲間を調整するだけのマスタリングを行いました。モヒノ氏のマスターがCD-TEXT形式でしたので、ワオンレコードでは今までに例はありませんが、CD-TEXT形式のCDに仕上げています。対応のプレーヤーで再生していただくと、曲名などが表示されます。