詳細情報
Exceptional Audio Recording
WAONXA-256/257 2DVDs
192kHz/96kHz 24bit WAVE(PCM)
WAONXA-258/259 2DVDs
5.6448MHz/2.8224MHz DSDIFF
イエスよ、わが喜び Jesu, meine Freude
富山鹿島町教会 礼拝奏楽より 受難と復活
松原葉子(リードオルガン)
WAONCD-250 / 67min Stereo / CD(-TEXT) 2014年3月1日発売 オープンプライス JAN/EAN 4560205956251
WAONXA-256/257 / 192kHz/96kHz WAVE DVD-ROM 2014年5月29日発売 オープンプライス 4560205953250
WAONXA-258/259 / 5.6448MHz/2.8224MHz DSDIFF DVD-ROM 2014年5月29日発売 オープンプライス 4560205953267
解説:藤原一弘(日本語、英語)
レコード芸術誌〈準特選〉
前作「甘き喜びのうちに」(WAONCD-200)で足踏み式リードオルガンのイメージを大きく塗り替え、その楽器演奏の持つ高い音楽性を示した松原葉子さんの2作目。前作が「アドベント~クリスマス」をテーマとしたものであったのに対し今作は「受難と復活」をテーマとし、より深く力強い魅力を聞かせます。J.S.バッハの作品を中心に礼拝奏楽の立場からさまざまな作曲家の作品を集めました。リードオルガンによる礼拝奏楽ならではのテンポ感が普段耳慣れた曲に新鮮な息づかいをあたえ、前作同様リードオルガンの魅力を存分に伝える名演です。(表紙上部の金属製のクロスはオルガンのリードを組み合わせたものです。) ステレオペアマイクによるDSD録音。
[収録曲目]
- 〈罪の悔い改めと赦しへの希求〉
- J.パッヘルベル:ああ主よ、哀れな罪びとなる我を
- J.S.バッハ:我を憐れみ給え、おお 主なる神よ BWV721
- 〈闇から光へ、死から生へ〉
- S.シャイト:光りにして日なるキリストよ
- J.S.バッハ:我らは感謝す、主イエス・キリストよ BWV1096
- 〈インテルメッツォ I〉
- P.ブルーナ:第2旋法のティエント・デ・ファルサス
- 〈けがれなき小羊の受難〉
- J.S.バッハ:おお汚れなき神の小羊 BWV1095
- J.S.バッハ:心より愛するイエスよ、あなたはいかなる悪事を BWV1093
- 〈復活の主〉
- D.ブクステフーデ:我らの救い主、イエス・キリストは死に打ち克ち BuxWV198
- G.ベーム:キリストは死の縄に縛められ
- 〈インテルメッツォ II〉
- G.フレスコバルディ:聖体奉挙のトッカータ
- 〈信仰告白〉
- J.S.バッハ:我らはみな一なる神を信ず BWV1098
- 〈受難と復活の主の栄光〉
- J.S.バッハ:イエスよ、わが喜び BWV1105
- J.S.バッハ:苦しみを受け給うキリストに栄光あれ BWV1097
- 〈キリストにならいて ――天の御国へ――〉
- J.ブラームス:おお、いかに幸いなるかな、汝ら信仰篤き者らよ
- J.S.バッハ:キリストは、わがいのち BWV1112
- E.P.パーカー(松原葉子 編曲):ナルドの香油
[演奏者プロフィール]
松原葉子 まつばら ようこ
富山生まれ。幼少の頃よりピアノを始める。15歳より教会での礼拝奏楽に携わり、教会音楽の学びを志す。1996年、フェリス女学院大学音楽学部楽理学科卒業。オルガンを林佑子、宮本とも子、三浦はつみ、作曲を岡島雅興、松本日之春、土田英介、音楽学を寺本まり子、秋岡陽の各氏に師事。2000年「立教学院創立125周年記念教会音楽作曲コンクール」3位入賞。日本オルガン研究会、日本リードオルガン協会、日本賛美歌学会会員。日本基督教団富山鹿島町教会オルガニスト。2010年、初ソロCD「In dulci jubilo 甘き喜びのうちに」(ワオンレコード WAONCD-200)をリリース。
Photograph by Yoshié Kaneiwa
[使用楽器]
YAMAHA Reed Organ No.5, 1962, Serial No.1139574 11 stops, 3 and 1/2 sets of reed (F - h) Bass Coupler Dulciana・・・・・・・8' Diapason・・・・・・・8' Aeolian Harp・・・2' Viola・・・・・・・・・・4' Vox Humana (c' - f''') Treble Coupler Clarabella・・・・・8' Melodia・・・・・・・・8' Celeste・・・・・・・・8' Flute・・・・・・・・・・4' Knee Swell・・・・・Full organ (left)/Swell (right)
[Recording Data]
- 録音日時・場所
- 2012年4月16日/6月5日/10月16日/11月20日 日本基督教団 富山鹿島町教会
- [ 5.6448MHz DSD Recording & 192kHz 24bit Editing ]
- 使用マイク(ステレオペア)
- MBHO MBP604/KA100LK
- セッティング
- Pair microphones A-B stereo
- プリアンプ
- Grace Design Lunatec V3
- レコーダー
- KORG MR-1000
- DSD to PCM converter
- Weiss Saracon-DSD
- Excutive Producer, Recording & Editing : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
- Coproducer : Yoshié Kaneiwa 兼岩好江(officeARCHES)
- Supervision cooperation : Kazuhiro Fujiwara 藤原一弘
- Director : Kaori Katayama 片山佳織
- Organ Engineering : Teruo Wakui 和久井輝夫
- Translation : Hidekazu Yoshié 吉江秀和
- Cover design & Art works : Masako Saimura 才村昌子〈オフィシャルサイト〉
- Photograph : Kazuhiro Kobushi 小伏和宏
[録音のこだわり]
前作の「甘き喜びのうちに」同様この録音セッションは礼拝堂での収録ということで、夕方から午後9時頃までの限られた時間で、外の自動車や飛行機の音の合間をぬって収録するということを4回、富山へ日帰り出張で録音しました(最終日は1泊して打ち上げ。富山の海の幸をたっぷりいただきました)。セッティングと撤収にも時間が充分にとれず、毎回同じセッティングを再現する必要もあり、できるだけ速やかにセッティング/撤収できるシンプルな機材で録らなくてはならない状況も同じでしたが、前回と異なるのはKORG MR-1000というポータブルのDSDレコーダーがあるということ。これのおかげで、この厳しい状況においてもDSDフォーマットでのレコーディングをすることができました。しかも5.6448MHzのハイサンプリングでです。マイクとマイクアンプは前回と同じもの。信号ケーブルはDSDレコーディングのセッションでは頻繁に使用しているモガミ電線の2549。このセッティングによって前作以上に濃密な音が録れました。今回のテーマ「受難と復活」にふさわしい厚みのある音です。松原さんの演奏もテーマに合わせて実に力強くまた深い祈りの情を感じるもの。前作同様オルガン音楽ファンにも、オーディオマニアの皆さんにもおすすめです。ぜひお楽しみください。
[Hi-res盤]リードオルガンの音は、パイプオルガンに比べても複雑で密な倍音を含んでおり、さらに調律が平均律である事から倍音の中に複雑なうねりがあることも手伝って、まともに再生することが意外と難しいのです。CDではその厄介な倍音成分が幾分カットされてしまっていますので、再生が難しいということはありません。一転ハイレゾではその倍音が全部生きてきますので、再生はなかなか手ごわいです。特にDSDではかなり高いところまで音域も位相情報も保持されていますので、うまく再生できればとてもリアルな美しいオルガンの音を聞くことができます。スピーカーの間に、3m位先に置かれたオルガンを目で見るようなサイズで音場再現されるようならかなり良い線を行っています(ニアフィールドで聴かれている方は当然音像はミニチュア化します)。再生系の群遅延特性が良くないと、オルガンが左右一杯に広がったり、あるいはモノーラルに近い小さな音像になったりしてしまいます。また高域特性が良くないと多量の倍音のせいで歪みが増えたりもするようです。平均律とは思えない濁りの少ない透明感のある音色が出せればやはりかなり良い線行っています。オーケストラを大音量で再生するよりもこの録音を普通の音量で再生するほうが再生系のアラがよく見えるかもしれません。システムチェック用に一枚いかがですか? 皆さんの「受難と復活」の日々が始まるかもしれません(^o^)